八日薬師堂厨子
建物データ
指定名称 | 八日薬師堂厨子 寛正7年(1466)以降、本尊墨書銘 一間厨子、入母屋造、横板葺、妻入 |
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指定年月日 | 平成27年4月17日 |
所在地 | 多良木町八日 |
修理記録 | |
保存修理工事報告書 | 未出版 |
八日薬師堂厨子正面
薬師堂は多良木町八日にあり、旧六月八日に薬師講をもつことから部落名になったそうです。
薬師如来台座後方の墨書銘により、もとは本尊薬師如来立像はあさぎり町の東圓寺(廃絶、現谷水薬師)の本尊で、寛正7年(1466)の正月十八日火災に遭い、同年二月廿日に開眼成就したこことが判ります。厨子と本尊が同時期に作られたものかは不明で、厨子よりも須弥壇の方が風蝕していますので、今後の詳細な調査が待たれます。
八日薬師堂厨子正側面
和様系の厨子で、町内の青蓮寺阿弥陀堂(嘉吉3年頃1443)と同じように背の高い台輪で柱頂部を固めています。斗栱は一手先で軒支輪をあるのはこの厨子だけです。
八日薬師堂厨子軒廻り
拳鼻は正面から見ると上に行くほど幅が広くなる撥形で、下部と上部の幅の差が大きく古い形式の意匠です。
八日薬師堂厨子斗栱
拳鼻側面の意匠は渦が出る円弧部分の曲率をおおきくして外に出るような形としています。
建物情報
※情報の内容は重要文化財の指定説明とその後の調査・研究成果によるものです。
平面計画 | 『室町中期~後期における宮殿系厨子の建築様式に関する研究』(大野敏、平成14年3月)の図面を見ると、正面2.5尺(寸法比3)、側面1.67尺(寸法比2)となっています。柱断面寸法は2.5/12≒0.205尺となっています。 |
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