鷺巣山神社本殿
建物データ
指定名称 | 鷺巣山神社本殿 寛永年間(1624~1643) 一間社流造、見世棚造、桟瓦葺、南向 |
---|---|
指定年月日 | |
所在地 | あさぎり町鷺巣 |
修理記録 | 近年、屋根が桟瓦葺に改造され、二軒となった。 |
保存修理工事報告書 | 未出版 |
鷺巣山神社本殿正面

『麻郡神社記』によると大山祇命の垂跡で、草創は不明です。寛永年中修造の記載があり、現在の鷺巣山神社本ではこの時に新築されたものとみられます。
鷺巣山神社本殿正側面

屋根を桟瓦葺に改修された際に、飛檐垂木が追加されているようです。
鷺巣山神社本殿背面

床下に板類が落ちているようですが、床板の破損でなければ良いのですが。
鷺巣山神社本殿妻飾り

妻飾りは豕扠首です。背面側の桁が腐朽しているようです。内法長押を固定するためかなりの釘が打たれています。
鷺巣山神社本殿向拝

向拝桁が外側に倒れています。
鷺巣山神社本殿木鼻

輪郭の構成や形状から、鷺巣山神社本殿の建立年代は『麻郡神社記』の記載にある寛永年間とみられます。
ここ見てください

水引虹梁は向拝柱間で上端が湾曲しています。下端は向拝柱脇の水平部分から中央までをS字型に刳られています。このような水引虹梁の意匠は他ではみられません。
建物情報
※情報の内容は調査・研究成果によるものです。
平面計画と柱断面寸法について | ![]() 鷺巣山神社の平面計画を熊本大学作図の実測図を精査して分析してみます。 本殿は南向きに建てられ、身舎正面の実測値は1,136㎜、側面は933㎜、正面身舎柱から向拝柱まで506㎜です。鉄尺(1尺302.58㎜)に換算すると身舎正面3.75尺、身舎側面3.08尺、正面身舎柱から向拝柱まで1.67尺で、合計すると4.75尺となります。 向拝柱と身舎背面側柱は0.25尺のグリッド上に建っており、正面4尺、側面5尺の一小間内側を柱間寸法としたとみられます。側面は寸法比で身舎部分37:向拝部分20になります。正面はこの比の場合、寸法比は45です。 身舎柱は図面実測で140㎜前後ですので、正面柱間寸法1,136㎜の1/8、向拝柱は105㎜前後ですので身舎柱の3/4の計画と推測されます。 |
---|